なぜEZ信号による割り込みのみ、出力されないのでしょうか? 考えられる原因をお教えください。
A: X3203AのEZ入力の割り込みですが、この割り込みは原点復帰においてニア原点センサーとEZにより位置決めを行うときに使用します。 例えば、ニア原点センサーがアクティブになってから何回めかのEZがアクティブになたときに止めるときです。
この時に、このEZの割り込みを使用します。このためにEZ割り込みは、コマンド1Ahや 1Bhのときに使用できます。 なお、他のセンサー割り込みは動作に関係無く単独で使用できます。
X3203A のカウンタ A,Bの割り込みをキャリー,ボローとも有効にして(カウンタ割り込みマスクレジスタに 0Fh を設定)、カウンタA および Bのキャリー(またはボロー)を発生させましたが、割り込みが発生していません。 割り込みフラグレジスタの確認も行いましたが、フラグは OFF のままでした。 この現象は、パルス出力中およびパルス未出力の両方の状態でテストを行っております。
カウンタのキャリー,ボロー割り込みを発生させる場合には、なにか制限事項があるのでしょうか? 考えられる原因を教えてください。
A: X3203AのカウンタAとBのキャリ−とボロ−の割り込みは次の状態で発生します。
1.カウンタ割り込みマスクレジスタで割り込みが許可になっている。 2.カウンタがオ−バ−フロ−またはアンダ−フロ−する。 1については、カウンタマスクレジスタに0Fhを設定されていますので、問題はないようです。 2についてのオ−バ−フロ-とアンダ−フロ−の条件は、カウンタAとBの初期設定レジスタによって変わります。 まず24bitモ−ドと32bitモ−ドにより、オ−バ−フロ−とアンダ−フロ−の数値が変わりす。 またbit5の2の補数形式カウントと絶対値形式のカウントによっても変わります。
1.直線補間駆動を行った場合、時間遅延は発生するのでしょうか? 2.発生した場合、どのくらい遅延が考えられるのでしょうか?
A: ご質問内容を直線補間駆動での各軸間の遅延誤差と考えて回答させて頂きます。
SYNC端子、CP0〜3の補間ステータスを用いた場合、起動での遅延はありません。 センサーまたはコマンドによる停止、スローダウンの各軸間の遅延は、停止またはスローダウンの要因発生軸に対し、従軸は基準クロックの2周期の時間遅れが生じます。
ドラムをコマンド06h(07h)で連続駆動して回転させ、停止する時にはブレーキを併用して停めています。 これを減速停止命令(コマンド31h)にすると、減速時間分ブレーキをかけておく必要がありますので、即時停止命令(コマンド30h)で停めて、次の動作に入りたいと考えました。 ところが、減速停止した時と即時停止した時とで、動作状態ステータスが”動作中”から ”停止中”になるタイミングがほとんど変わりませんでした。 (この場合の減速停止は実際にはブレーキで停めていましたが、パルス出力は減速動作している為、動作中フラグがOFFしませんでした)
上記の2種類の停止コマンドで、動作状態ステータスの 1. ”動作中”から”停止中”に切り替わるタイミング 2. ”停止フラグOFF”から”停止フラグON”に切り替わるタイミング を教えて下さい。
A: ご質問の件ですが、減速停止と即時停止のタイミングがほとんど変わらないのは、 インポジション信号がアクティブになるタイミングが、ほとんど同じである為ではないでしょうか。
サーボの設定(パルス出力初期設定レジスタ bit7=1)の時は、パルスの出力が完了(停止コマンドによる停止を含む)した後、さらにインポジション信号がアクティブになって動作完了フラグがONになります。
パルス停止のタイミングをステータスで知るには、動作状態ステータスのbit0=0によってもできます。 このステータスは、サーボ設定に関わらず、パルス出力が終了すれば即時に0になります。 もし、割り込みによりパルス出力完了を知るには、パルス出力初期設定レジスタbit7=0(パルス出力完了で動作完了フラグON)の設定でできます。 連続モードでご使用ですので、インポジション制御はしなくてもよいかもしれません。 もし、インポジション制御が必要でしたら、即時停止コマンドの直前に、パルス出力完了で動作完了フラグONの設定にされてはどうでしょうか。
また、パルス出力初期設定レジスタを 、bit7=1(位置決め完了で動作完了フラグON)とした場合、動作状態ステータスがbit0=0となるタイミングは、ずれるのでしょうか?
A: 動作状態ステータスのbit0は、パルス出力初期設定レジスタのbit7の設定に関わらず、X3203AのMOVE端子と同じになっております。
パルス出力完了とMOVE端子のタイミングは、マニュアルの最終ページに記載されておりますので、ぜひそちらの方もご参考にして下さい。
A: X3203Aの直線補間の速度計算式は、マニュアルのP22 表5-2に記載通りで、 下記のようになります。
速度
f:基準クロック周波数(SLVCNC-B 16,384,000) つまり、単独の速度計算式にを乗じた速度となります。
マニュアルの記載では、「最も移動量の多いR1レジスタの設定値をR8レジスタに設定する」となっていますが、実際には、「最も移動量の多いR1レジスタ設定値以上」であればよく、次のようにすれば周速制御ができます。
X:X軸R1 Y:Y軸R1 Z:Z軸R1 とすれば
2次元の場合 、3次元の場合 となります。
マニュアル(X3203Aユーザーズマニュアル)のPage53に 、直線補間動作の説明があるのですが、それを見ますと、直線補間動作をさせる場合は、SYNC信号が必要となっています。 つまり『制御モードで同期スタートを行う』となっていますが、直線補間動作をさせる場合はこの”SYNC外部入力によるスタート”しかできないのでしょうか。 つまり必ずSYNC入力を、トリガとした同期スタートモードでしか、直線補間制御はできないということでしょうか。 (SYNC入力を使用しない直線補間動作の開始は実現不可能でしょうか) ソフトウエアのみのコマンドだけで(例えばインデックス駆動命令のようなものを使用して)直線補間動作をさせる手段はないでしょうか。
A: ご質問の件ですが、動作制御モ−ド設定レジスタの0bit=0に設定しますと、起動コマンドで動作が開始します。(マニュアルp28参照)
しかし、起動コマンドのwriteの時間のずれで、多軸の場合に少し時間差が生じ、問題になる場合があります。 この場合、各軸のSYNCにある1軸のOUT出力を接続すると、OUTコマンドで同時スタ−トが出来ます。